税理士法人松岡・野田コンサルティング 



納税猶予した農地を売却、利子税の計算は?

利子税の計算式

3.6%又は6.6%×特例基準割合÷7.3%(0.1%未満の端数切捨)

特例基準割合
H12/1H25/12
各年の前年1130日の日銀基準割引率に4%を加算した割合
H26/1
各年の前々年10月から前年9月までの各月の銀行新規短期貸出約定平均金利の合計を12で除して得た割合として各年の前年1215日までに財務大臣が告示する割合に、年1%の割合を加算した割合

利子税の計算式、結構複雑…

上記の算式で計算できる人が、どのくらいいるのだろう?もう少しわかりやすい法律にすべきなのではと思います。特に日銀の基準割引率は、平成10年以前は担保の内容により2種類の基準割引率(旧公定歩合)があり、どちらを採用するかの規定が記載されていません。

では、少し解説します。まず、利子税の計算に当たり3.6%と6.6%、どちらを使えばいいのかですが、その農地が市街化区域内農地なのか、それ以外なのかによって異なってきます。
市街化区域内農地の場合  6.6%×特基割/7.3
上記以外の農地の場合 3.6%×特基割/7.3

農業相続している農地を売却する場合、通常は市街化区域内農地であることから、市街化区域内農地の利子税について、計算結果を記載するので参考にしてください。

< 年度別利子税の税率 >
H11以前  6.6
H1213  4.0%      
H1418  3.7
H19  3.9
H20 4.2
H21 4.0
H2225  3.8
H26 1.7
H27  1.6
H28  1.6

H29 1.5%
H30 1.4%
H31(R1)1.4%
R2  1.4%
*他のインタネット情報及び国税庁HPの例示は、市街化区域内農地の利子税の税率ではないので、情報の収集にはご注意ください。

<参考 特例基準割合>
H11以前 7.3
H1213 4.5
H1418 4.1
H19 4.4
H20 4.7
H21 4.5
H2225 4.3
H26 1.9
H27 1.8
H28  1.8
H29  1.7%
H30 1.6%
H31(R1)1.6%
R2 1.6%

面積が20%を超えると大変!

今回売却分の面積(㎡)+既売却分の面積(㎡)/納税猶予している全農地(㎡)≦20
→ 売却部分のみの相続税と利子税を納付

20%超
→ 納税猶予している相続税全額と利子税を納付

 

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